物流と一体化した工業団地 ― ベトナムの支援産業を飛躍させる戦略的一歩

9月10日、ハノイにて「支援産業投資促進2025」イベントが開催されました。テーマは「支援産業とともに歩み、国民経済の原動力となり、二桁成長の時代へ進む」です。本イベントはDTJインダストリアルとベトナム支援産業協会（VASI）が共催し、国内外から数百名の専門家、経営者、企業が集まりました。

イベントで、ベトナム支援産業協会会長のファン・ダン・トゥアット教授は、支援産業は国民経済の柱として位置付けられるべきだと強調しました。彼によると、十分に強固なエコシステムがなければ、ベトナムは世界の製造地図における地位を高めることは難しいといいます。*「支援産業は単なる『支援』の意味ではなく、電子、自動車、繊維、靴、重工業といった主要産業の持続的発展を促進する原動力である」*と彼は強調しました。

インフラ開発企業の視点から、DTJインダストリアル代表のレ・ミン・ソン氏は、戦略的工業団地の統合的な計画こそが、ベトナムが国際資本の魅力的な投資先となる基盤だと述べました。*「スマートな計画と近代的なインフラは、外国投資家に利便性を提供するだけでなく、より重要なのは、国内企業が単なる加工や組立に留まらず、グローバルなバリューチェーンに深く参入する機会を開くことである」*とソン氏は語りました。

特筆すべきは、ウェスタン・パシフィック・グループのゼネラルディレクターであるチャン・アイン・ヴオン氏が、インフラ投資家としての実践的な視点を提示したことです。彼は現在の三大「痛点」を指摘しました。すなわち、政府の支援政策の制限、国際パートナーの厳しい要求、そして特に土地問題であり、これはプロジェクトの持続可能性を決定する要素です。これらの懸念が、2018年以降、ウェスタン・パシフィックが四大会計事務所の2030年展望調査を参考にし、長期的ビジョンをもって工業団地開発分野に参入するきっかけとなりました。

ヴオン氏によると、ウェスタン・パシフィックは従来型の工業団地モデルには従わず、物流と一体化した物流産業クラスター（LIC: Logistics Industrial Cluster）を先駆的に導入しています。彼はこう断言しました。「土地賃料が数ドル違っても本質的な問題ではありません。最も重要なのは、企業が50年間安心して拠点を置けるエコシステムと統合されたインフラです。」

プレゼンテーションの中で、ヴオン氏はウェスタン・パシフィックの工業団地の三つの差別化ポイントを示しました。

• **サービス・商業用地の比率が最大17%**に達し、生産から行政・物流までワンストップで企業を支援。

• 7～9階建ての高層工場建設を許可し、土地利用を最適化、高度産業に対応。

• 柔軟な工場モデルにより、中小企業は長期投資の前に短期的な試験生産が可能。

特にウェスタン・パシフィックは、中小企業向けの特別優遇政策を構築しました。多くの障害に直面するこのグループに対し、法定最低3%の土地配分に従うのではなく、少なくとも10%を支援産業と中小企業に割り当てることを約束しています。これを基盤として、賃料・サービス料金の競争力ある水準（例：大企業が約0.9 USD/㎡を支払うのに対し、中小企業はその半分）、行政手続き（IRC、ERCなど）の迅速なサポートチーム、そして物流システムやサプライチェーンへの直接接続を提供し、企業が迅速に生産エコシステムへ溶け込めるようにしています。

DTJインダストリアルの代表はこの取り組みを高く評価し、ベトナム支援産業の長年の「ボトルネック」を解消する実質的な解決策だと述べました。ソン氏は強調しました。「中小企業と共に歩み、彼らが成長し、グローバル・バリューチェーンの重要なリンクとなれる基盤をつくる開発者が、もっと必要です。」

「支援産業投資促進2025」イベントは幕を閉じましたが、明確な印象を残しました。ベトナムの支援産業が飛躍できるのは、マクロ政策、近代的なインフラ計画、そして先駆的な投資企業の取り組みが調和したときだけです。LICモデルと実効的な支援政策を通じて、ウェスタン・パシフィック・グループはリーダーシップを示し、支援産業が国民経済の持続的な成長エンジンとなることに貢献しています。